今晩は。雛人形・五月人形と木のおもちゃ 寿月すみたやです。
まだまだ暑い日もありますが、朝夕は秋らしくなってきましたね。
浜松市の寿月すみたや実店舗では、27日まで「重陽の節句・後の雛展」を開催しました。
日本には、雛まつり(3月3日)、端午の節句(5月5日)、七夕(7月7日)など、いわゆる「五節句」がありますが、9月9日が重陽の節句です。
昔から、中国では奇数は縁起の良い「陽の数字」といわれていましたが、9月9日は、陽の数字の中で一番大きな数である「9」が重なることから「重陽」と呼ばれ、長寿を祝う日とされてきました。その風習が平安時代に日本に渡り、年中行事のひとつとして広まったのが始まりです。
重陽の節句は別名「菊の節句」とも言われています。
中国では、菊は優れた薬効を持つ植物と認識されていて、菊の花を浮かべた菊酒を飲んだり、菊の花に綿を被せて一晩置いて夜露を染み込ませ、菊の香が移った綿で身体を拭って薬効を取り入れた「菊のきせわた」という行事を行って長寿を祈願していました。
日本でも江戸時代になると同様に重陽の節句を楽しむようになり、やがて、雛人形を虫干しを兼ねて再び飾る「後の雛(のちのひな)」という風習が生まれました。
重陽の節句は長寿と健康を願う行事であることから、女性にとって幸せの象徴であり、貴重な存在であった雛人形を、自分自身の幸せを祈って飾るという行為が、当時の女性たちに受け入れられ浸透して行ったのです。
当時の9月9日は、現在の10月中旬に当たるので、季節も本格的に秋の様相となり、菊の花も咲き誇っていたことと思いますが、時が流れて旧暦から新暦となり、現代の9月9日は、まだまだ夏の延長という感じで菊の花も咲いていないことから、昭和になると「重陽の節句」は次第に忘れ去られる存在となっていきました。
しかしながら、平成の時代を迎えて世の中はさらなる長寿社会となり、近年「後の雛」の風習が復活しつつあります。
寿月すみたやでは一昨年から、9月中旬から下旬にかけてのひとときを「おとなの雛まつり」と位置づけて、大人の女性の観賞に値する雛人形を店内に展示してまいりました。
段飾りのようにきらびやかな雛人形ではなく、男雛と女雛ふたりだけの親王飾りを中心に、お道具類も必要最小限にとどめてご提案させて頂きました。
高度経済成長期よりも以前に誕生されたご年配の女性の中には、ご自身のおひなさまをお持ちでない方も多く、機会があったらおひなさまが欲しい。と願われている方が少なからずいらっしゃいます。
そんな女性の皆さんの願いを大切に、これからも「大人のための雛まつり」をご提案させて頂きたいと思っております。
さて、菊の節句の前置きが随分長くなってしまいましたが、「後の雛展」が終了し、現在、店内は「桃の節句」への最終準備に入っております。
寿月すみたや実店舗では、10月16日より店内1、2階展示場にて、平成29年度の新作雛人形ご予約会&お正月飾り展示販売会を開催致します。
1階では、来年初めてお正月を迎えられる初子さんの魔除けである、羽子板・破魔弓のお正月飾りを約150種類と、雛人形の収納セットを展示致します。
また、2階には、親王飾りをはじめ、三段飾り、七段飾りなど、コンパクトな品から大型の品まで約100種類の雛人形を展示致します。
正式オープンは前述のとおり10月16日ですが、10月8日の土曜日にはプレオープンができるよう頑張っておりますので、是非、お子様、お孫様が来年初節句を迎えられる浜松市近郊にお住まいの方は、連尺町の実店舗にご来店ください。
寿月すみたやへのアクセス、駐車場のご案内につきましては下記をご覧ください。
<寿月すみたやへのアクセス・駐車場のご案内>
皆様のご来店を心よりおまちしております。
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