今晩は。
五月人形・雛人形と木のおもちゃ・寿月すみたやです。
端午の節句も終わって、人形屋さんはシーズンオフの季節となりました。
これから10月まではお節句人形以外の品物が店頭に並びます。
また、5月から7月にかけては、全国各地で来年の雛人形、五月人形の見本市が開催されて、商品の企画、仕入れにも忙しい日々が続きます。メーカーさん、職人さんの展示会の様子はまた改めてご紹介させて頂きたいと思います。
さてこの時期、浜松市の寿月すみたや店頭には「お盆提灯」が並んでいます。8月14日まではご初盆に飾る回転灯篭や大内提灯の展示販売をしております。
そんな純和風のおごそかな品々に隣り合わせて、木のおもちゃも並んでいるのです。通常ではあまり考えられない取り合わせですが、季節の品物を取り扱う際物商ならではのミスマッチ感が味わえます。
そして最近、木のおもちゃのコーナーをだんだんと席巻しているのがアナログゲームです。
前回もご紹介しましたが、テレビゲームなどのデジタルゲームに対して、カードや紙製ゲーム盤を使って遊ぶ、ボードゲーム、カードゲームの総称です。
日本では「子どものおもちゃ」という認識が強く、テレビゲームにその座を奪われてしまったアナログゲームたちですが、ドイツをはじめとするヨーロッパでは、家族や大人同士でカードゲームやボードゲームを楽しむ文化が根付いています。
近年、日本の若者たちがアナログゲームの面白さに気づき初め、それが学童さんや保育園さんを通して子どもたちにも広がり、静かなブームとなっています。
プレイヤーたちがひとつの机を囲んで、お互いの顔を見ながら楽しむボードゲーム、カードゲームは、人とのコミュニケーションや駆け引き、自己判断、論理的思考、ギャンブル性など、様々な知的好奇心を満たしてくれるアイテムとして、無限の魅力を兼ね備えています。
海外には、小説家のようにアナログゲームを考案し続けるゲームデザイナーという職業が存在し、現在も毎月新しいゲームがリリースされ続けています。そして、日本でも独自のアナログゲームが数多く制作されるようになりました。
そんなアナログゲームの面白さを知って頂きたくて、寿月すみたやでは2年前から毎月1回、平日の夜に大人の方限定の「アナログゲームを楽しむ会」を開催しています。
「ゲームナイト」という名のこのイベント。最初はスタッフの知人たちと5人位で始まったのですが、回を重ねる毎に少しずつ参加者が増え始め、現在では毎月14〜15人位の方に楽しんで頂いております。
去る5月26日に開催した24回目のゲームナイトは23名の方にご参加頂き、そろそろ会場が手狭になってきました。
もともと商品を陳列しているお店の中での開催ですので、イベント会場というわけにはいかず、これ以上参加者が増えたらどうしよう。という嬉しい心配をしなくてはいけなくなりました。
とにかく、一度ゲームナイトに参加されると、アナログゲームの魅力に取りつかれてしまう方が多く、どんどん常連さんが増えている次第です。
現在、日本国内で流通しているアナログゲームは3000種類以上あり、その上、毎月新作が発表され続けています。首都圏にはアナログゲームの専門店さんも出現しているほどです。
当店の場合、基本的にはお子様が対象ですので、プレイ時間が1時間を超えるような「重め」のゲームは少ないのですが、それでも子どもさんはもちろん、大人の方が十分に楽しめるゲームを300種類程取り揃えております。
例えばこちらは「ベガス」
6つのカジノに示された「賞金」を巡って、自分のダイスを賭けていくギャンブルゲームです。
サイコロの出目という運の要素と、振ったサイコロをどのカジノに割り振るか。という思惑、そして他人との駆け引きが、いやが上にもゲームを盛り上げます。
ついつい大人が熱くなってしまう魅力を持ったゲームです。
おなじ駆け引きのゲームでもこちらは「競り」をテーマとしています。
「ビッグチーズ」という名のこのゲームは、中央にめくられたカードが示す「仕事」を、何匹の労働者ネズミで競り落とすかを順番に入札していきます。結果、一番多くの労働力を投入したプレイヤーが、その仕事を競り落とすのですが、それだけではポイントになりません。
競り落とした後、次の「仕事」カードがめくられる度に1匹ずつ派遣したネズミが帰ってきて、全てのネズミが帰ってきたら、その時に初めてポイントとなります。それも、カードに記載された数字がポイントになる訳ではなく、カードに記載された面数のダイスを振って、出た目がポイントになるという複雑さです。
そのため、折角「20」という高い数値の「仕事」を落札して、時間をかけて仕事を完了し、20面体のサイコロを振ったら、出た目が1点。ということもあるわけです。
歓声、悲鳴、爆笑が交錯する、大人がプレイしてこそ楽しいゲームのひとつです。
もっと気軽に楽しみたいという方には、新作の「娘は誰にもやらん」はいかがでしょう。
プレイヤーはそれぞれ一人娘の父親となり、言い寄ってくる男の品定めをします。
求婚者の男性は10〜100点まで様々。90点、100点の男なら、是非とも娘を結婚させたいところですが、他のプレイヤーが同時に「男の黒い噂カード」を突きつけて来ます。「肥満」「無職」「ギャンブル」など様々なマイナスポイントにより、100点の男もあっという間に30点に・・・
それでもあなたは娘を結婚させるでしょうか。
お互いの会話で盛り上がる、ばかばかしくも楽しいカードゲームです。
こんなアナログゲームが何百とあるのです。しかもそれぞれが異なった世界観を持っています。
だからいくら遊んでも飽きることがありません。
ゲームナイトに参加される方も老若男女様々です。男女比はほぼ半々。年齢も20代から60代まで各世代の方がいらっしゃいます。
子どもと親ほどの年齢が離れた人たちが、初対面であっという間に打ち解けて楽しむことができるのです。正に魔法のコミュニケーションツールではないでしょうか。
来月のゲームナイトは6月23日の金曜日を予定しております。時間は19時より22時までです。既に10名以上の方からお申し込みを頂いております。
ご興味をお持ちの方はどうぞお気軽にお問い合わせください。
<ゲームナイトin寿月すみたや>
あなたもアナログゲームの魅力に取りつかれてみませんか。
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